アーティカップルは、船と船を連結する装置です。設計図面をもとに加工・組立を行った後、油圧にて動作テストを実施、船級検査を受検します。
プッシャー・バージ連結装置、船舶用推進軸、船尾軸受装置、ラダーキャリア
プッシャー・バージ連結装置は、アーティカップル(押航船団自動連結装置)とも言い、1972年に実用化された海運界の画期的な発明です。江名製作所ではこの装置が開発された当初からタイセイエンジニアリングより製作依頼を受けて製作し、商社を通じて国内はもとより北欧やソ連、南米、北米など諸外国へ輸出してきました。
アーティカップルは、船と船を連結する装置です。設計図面をもとに加工・組立を行った後、油圧にて動作テストを実施、船級検査を受検します。
アーティカップル(押航船団自動連結装置)とは、貨物を積んだ船、いわゆる艀(はしけ)と押船とを連結させる装置です。
2010年に海運界のノーベル賞と言われる「エルマー・A・スペリー賞」を受賞した発明で、このアーティカップルを考案したのは、タイセイエンジニアリング株式会社の山口琢磨氏です。
それまで港湾内の荷物を運搬するはしけ輸送は、ワイヤやロープ等でボートとバージ(はしけ)を連結していましたが、波によって切れてしまうことがあり、波の高い外海では使えませんでした。
山口氏のアーティカップル方式は、プッシャーボート(押船)とバージを直接連結することができ、安全性も高く、「プッシャー・バージ」の外洋進出を可能にする画期的な発明でした。アーティカップルは、定期航路にも使用されるなど幅広い分野で採用され、世界的に圧倒的なシェアを獲得しています。
江名製作所では、アーティカップル(プッシャー・バージ連結装置)が実用化された1972年からこの装置を製作しています。
1975年にはアーティカップルを搭載した八興丸が、インドネシアなどの外洋に初めて進出しました。
その後、当社が製作したアーティカップルは商社を通じてソ連やノルウェー、デンマーク、フィンランド、アルゼンチンや北米など様々な国に輸出され、世界の海や河川で活躍しています。
プッシャー・バージ連結装置1台の製作には約半年の期間を要します。江名製作所では、1972年の第1号から現在までに308台の装置を製作・納入しています。(2019年1月現在)